鈴木 顕広(E04)

 定年後、かねてより興味にあったJICAシニアボランテアに応募しました。
最初は健康診断で前立腺のがんの疑いありとのことで落選でしたが、精密検査の結果、がんではなく炎症でした。再度挑戦し、チュニジアの職業訓練校に派遣が決まりました。

 派遣前、2ケ月間JICAの訓練所(二本松)で語学を主体とした合宿がありました。
昼間は語学中心で、夜は時々、シニア、若い人一緒に、生活班と称し話し合いがありました。私は自己紹介で、若いころ、コンピュータのハードウエアをやっていましたと言ったところ、今時、ハードウエアなんか、と多少馬鹿にされました。それで開き直り、私は化石人間(古い技術者の意味)です、と紹介しました。
 同じ生活班の中でコンピュータ担当の若い人がいました。他の人のPCを見ていましたが、1台異常に遅いPCがありました。PC担当者は何もできないでいたので、私が見て、メインメモリのサイズを見たところ、小さすぎたのです。そのために、磁気デスクを仮想メモリとして使い、頻繁にアクセスしていたのです。
 昔のコンピュータは磁気コアを使い、メインメモリサイズは32KB程度でした。(電源を切ってもデータは保存され、コアメモリを外して、他のコンピュータ入れても動作しました。注1)
仮想メモリの磁気デスクに頻繁にアクセスを行い、磁気デスクのサイズは10MB程度でした。
それからは、若いPC担当者はハードにも注意を払い、時にはカバーを外して中を見ていました。

 今、メモリは半導体で、メインメモリはダイナミックメモリで電気を切ると内容は消えます。
不揮発性のフラシュメモリーを使った半導体記憶装置(SSD)は書き込み回数限界があり、同じ場所に書き込みしないように制御しています。昔のように磁気を使った記憶装置は磁気スピン(磁気の最小単位)を使った装置の研究がされていますが、製品化はされていないようです。

(注1)Window XPまでは、HDDを他のPCにもって動かしても問題ありませんが、Window7以降 PC独自のID番号を確認して、インストールしたPCでしか正常に動作しません。