New York 5番街でボトルマン被害

ジュリアーニ市長以前のManhattanの治安はまだ悪く、1990年頃にNew Yorkの5th Avenueで本社からの上司と現法の現地社員の3人で会計事務所を訪問した帰社時に遭遇した出来事です。

日本の銀座と言われるManhattanの一等地で有名なブランド店が並ぶ通りを3人で歩いている時、前方20mぐらいからこちらに鼻歌を歌っている様な感じで、ふらっ、ふらっと歩み寄ってきた風体の良くない男性と一瞬目が合い、、嫌な予感がして、左の上司と右の現法社員を左右に押し退けましたが、時すでに遅しで、、彼が私にドーンとぶつかり男の腋に抱えていたワインボトルの様なビンが入っている紙袋を路上に落としました。

そしてガッチャーンの音と同時に男が私に大きな口を開けて何かを言いかけ様とした時でした、、

うーん、、私はこれでも電通大の少林寺拳法二段持ちで就職後も千葉の少林寺の道場で2年間鍛練してきたので身のこなしは人並み以上(本人がそう思ってるだけ?)で瞬時に体制を立て直しながら、とっさに私の口から出た言葉が、大声で「コッラ、何してんねん!ワッリャああ〜」!って、

これが絶妙のタイミングっていうのでしょうか、相手より先に機先を制する事が出来ました。

不思議ですね、この頃は既に在米15年で、不完全ながら日常は全て英語の生活でしたが、、この様に身に危険が迫った 緊急時には、すぐ日本語、それも大阪弁が無意識のうちにババっっバーンって飛び出して来たのが自分でもびっくりでした。

相手のボトルマンは私の間髪入れない剣幕と、巻き舌で大声の大阪弁で機先を制された訳ですから、口でもぐもぐ言いながら後退りしながら小走りで走り去りました。

その時の自分の形相を知る由もありませんがきっと少林寺本部にある仁王像の様な怖い顔になっていたと思います。

この時、左前方にいた日本からの上司は何が起きたか解らずキョトンとされた表情で、、、一瞬の出来事でした。

当時New Yorkではこのボトルマンが多発して、割れたボトルに入っていたのは高級酒だ、、って高額支払を要求する犯罪が旅行客を狙って起きていた時代でした。

この時は日中で人通りも多く、私は運良く防止できましたが、もしこれが夜間や人通りが少ない通りならこの様な対応をする事は非常に危険です。君子危うきに近寄らずです。

現在はどの様な防御方法がベストなのか分かりませんが、当時は犯罪に巻き込まれて金品の全部を強奪されるより$20程度の紙幣を財布とは別の場所に分散し、相手の反応を見ながら紙幣を出して、取り敢えず難を逃れるすべを都心に出る時には心していた時代でした。

サカ 記、E5期